退職金が出ない会社は増加傾向にあり

定年を迎えた時や、そうでないときであっても退職金制度がある会社は退職金がもらえます。しかし、近年では退職金が出ない会社というものも増えてきています。

退職金の意味

退職金と言えば簡単に言えば退職したときにたくさんもらえるお金のことですが、これにはどういった意味があるのでしょうか?

退職金には、①賃金の後払い説、②退職後の生活保障、③企業責任、④企業慣習、⑤手切れ金、⑥独立資金、⑦功労報償、⑧成果配分、といった意義があるといわれていますが、考え方が法律上定義されているわけではなく、また、必ずしも前述の老後の生活費として考えている会社だけではなく、それぞれの会社により異なります。例えば、賃金後払いと考えている会社もあれば、功労報償だと考えている会社もあります。

引用:そもそも退職金制度とは? – 社労士事務所マンパワーマネジメント

上記のサイトでは、8つの理由が挙げられていますが、退職金というものをどういう位置づけで導入しているのかは会社によって異なるでしょう。

働く人にとっては、年功序列が機能していた一昔前では、入社してその会社で定年まで勤め上げ、そして退職金をガッポリもらって老後を迎えるという生活スタイルが一般的でした。

退職金に関する推移データ

厚生労働省が退職金に関する調査を行っていて、その結果が公表されています。退職金に関してはどうやら5年に1回のペースで調査を行っているようなので、ここでは平成15年、平成20年、平成25年と退職金はどのように変化しているのかを見ていきます。

退職金の導入企業数

退職金を導入している割合は以下の通りとなっています。

平成15年 86.7%
平成20年 83.9%
平成25年 75.5%

時間が経つにつれて退職金を導入している企業の割合は全体からみると減少傾向にあると言えます。また、平成15年の調査の中には「平成9年の調査時には88.9%だった」という内容もあったため、退職金制度を導入していない企業は確実に増えていると言い切ってもいいでしょう。

退職金の金額

では、退職金の金額はどうでしょうか?

平成9年 2,868万円
平成15年 2,499万円
平成20年 2,378万円
平成25年 2,367万円

※大卒で就職した人のデータです。
※平成20年と平成25年のデータは一時金と年金の制度を両方合わせた数値です。
※勤続20年以上かつ45歳以上の定年退職者のみを対象としています。

大卒が定年退職した人のデータのため高く見えるかもしれません。しかし、平成9年から比べると約500万円ほども低下しています。

退職金を導入する企業が減少してきている理由

退職金を導入している企業が減少している理由としてまず考えられるのが年功序列制度の崩壊ではないでしょうか?

上記の引用文には退職金は優秀な人材が外に逃げないための意義もあるとしています。しかし、年功序列制度を維持するのが難しくなった今、もはや働く人が1回や2回の転職を行うことはそう珍しくもなくなり、退職金の意味合いが薄れてきたと言えるかもしれません。

特に小さい会社では就業規則を変更して退職金制度自体をなくしているところもあるのではないでしょうか?

もう一つの理由としては、会社というものは毎年いくつかが倒産し、それと同じく毎年起業する人がいるということが挙げられると思います。

退職金制度をなくそうにしても、大企業では退職金の制度を変更することが難しいと考えられます。

しかし、退職金制度を導入している企業が次々と倒産し、逆に退職金制度を導入しないと決めた新興の会社が増えてくると、全体として退職金制度を導入する企業は減少しているように見えてくると考えられます。

明確なデータはありませんが、もし起業する会社が退職金制度を導入していない会社ばかりなのであれば、今の時代において退職金制度というものはもはや時代遅れなのではないでしょうか?

大企業なら退職金は無事・・・?

残念ながら、そう簡単にはいかないのではないでしょうか?

時代にそぐわないとも言われている退職金制度が今も残っているのは、それを記載する必要がある就業規則を変更することが難しいからです。特に大企業では「退職金をなくす」なんて言ったら労働組合が反発することは容易に想像できます。

そのため、現在の大企業では景気が悪化して業績が悪くなった場合に早期退職者を募集するという形で何人かやめさせることによって、定年退職をしたときよりもその従業員に対して払うお金を低く抑えるというやり方が出てきています。

退職金の金額も減少傾向にあり、そのうえ今や大企業であっても倒産の危機になってしまうなどの先が見えない状況となっています。大企業だから大丈夫と安心するのはどうなのでしょうか?

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク